2012-06-28

Sun Araw, M. Geddes Gengras, The Congos / Frkwys vol. 9 : Icon Give Thank (2012)

Sun Araw, M. Geddes Gengras, The Congos / Frkwys vol. 9 : Icon Give Thank (2012)

意表を突いたメンツを組み合わせるこのシリーズ。今度は、かなりギリギリの線を狙ってくる作風のサイケ音響派の2組と、何故かCongosのコラボ。
案外想定内の音だけど、Congosっぽくないナイヤビアンキ的なこともやっていて、初期African Head Chargeを明るくしたようなサイケデリック・アブストラクト・ダブ。

2012-06-27

Trouble Books / Concatenating Fields (2012)

Trouble Books / Concatenating Fields (2012)

この前の Mark McGuire との共作よりも幾分ポップで、生々しい音色のエレクトロニクス+ギター+ヴォイスが捻れる様は森の中の昆虫世界の営みを思わせる。Inoyama-Land的な多幸感と、Moebiusのようなストレンジさを持つポップ・アンビエント。

2012-06-26

Black Bananas / Rad Times Xpress IV (2012)

Black Bananas / Rad Times Xpress IV (2012)

RTXのJennifer Herrema嬢の新ユニット。これまでのオルタナ〜グランジなサウンドは変わらず、今度は更にエレクトロなビートのファンクっぽいところも加わって、ますます下世話な感じがいい。頭でっかちさは微塵もなく、ポップかつカオティック。

2012-06-25

Japandroids / Celebration Rock (2012)

Japandroids / Celebration Rock (2012)

カナダの2ピースバンド2作目。エモーショナルで、ソリッド&スピーディな若さ溢れるサウンド。ロックって、かつてはギターがギュイーンと鳴るだけで祝祭的だったよなあ、と思い出させてくれる、初期衝動がうまく昇華されたアルバム。

2012-06-24

Wilcox, Sullivan, Wilcox / An Album of Original Music (1973)

Wilcox, Sullivan, Wilcox / An Album of Original Music (1973)

73年産アメリカ・ニューメキシコ出身のアシッド・フォーク男女3人組。スティール・ギターを使ったカントリー的な曲もあったりして、比較的ストレートでピュアな雰囲気だがどこかもの悲しい。アシッドと言うよりスピリチュアルなイメージ。

2012-06-23

White Manna / ST (2012)

White Manna / ST (2012)

カリフォルニアのサイケバンド。最近のバンドで言うとWhite Hillsのようなヘヴィーさとスペーシーな感覚、Wooden Shijipsの正統的ガレージサイケの要素がミニマルなリフの積み重ねに集約された、なかなかの一品。

2012-06-22

Torkelson / ST (2012)

Torkelson / ST (2012)

ノルウェイのクリエイター / プロデューサーの多分1作目で、面白いタイム感覚を持ったポップなカットアップ&グリッチ・テクノ。こういう私小説的な偏りと緻密かつ手作り感満載の音って当たり外れが多いものだけど、これは当たりの方。

2012-06-19

If These Trees Could Talk / Red Forest (2012)

If These Trees Could Talk / Red Forest (2012)

アクロン出身のインスト・ポストロック・バンドの2作目。Three Traped Tigers や Rocket Monorに似た、ダイナミックさと叙情性を併せ持つサウンド。リリカルな流れからバーストする瞬間が気持ちいい。でも、よくあるパターンではある。聴き分ける自信は全くなし。

2012-06-16

Keiji Haino, Jim O'Rourke, Oren Ambarchi / Imikuzushi (2012)

Keiji Haino, Jim O'Rourke, Oren Ambarchi / Imikuzushi (2012)

灰野印を追いかけなくなって随分経つけど、このトリオは好きだ。Head Rushは別として、「ハードロック」という標榜に一番近かった80年代初期の不失者の、案外素直な音を出していた時期のダイナミズムと熱量。ソロ爆音スタイルの時のようなリフも弾いてるし。

2012-06-14

Turing Machine / What is the Meaning of What (2012)

Turing Machine / What is the Meaning of What (2012)

ブルックリンのマスロック・バンドの3枚目。今までは知らないけど、このアルバムはジャーマン・ロック、それも Agitation Free的なアシッド感を漂わせつつ、タイプとしてはシンセ・ウェイヴという、新しいんだかリバイバルなんだか分からない仕上がり。でもかなりの高得点なのは間違いない。

2012-06-11

Jonas Munk / Pan (2012)

Jonas Munk / Pan (2012)

今時珍しい、デッド・タイプのサイケバンド・Causa Suiのギタリストのソロ。これが見事なくらいジャーマン・エレクトロど真ん中の音で、ClusterやHarmoniaの合間に流しても全く違和感がない。ギタリストなのでちょっとAshraも入っていて、あざといとも言えるけどかなり気持ち良い。

2012-06-08

Minus Pilots / Hitting up the Heavens (2012)

Minus Pilots / Hitting up the Heavens (2012)

つま弾かれる淡い音色のギターの細かいディレイが空間を満たし、時折そこにスクラッチ・ノイズや、過剰に変調されたエフェクトが古いタペストリーの綻びのように織り込まれる。繊細でありながら、強靱な面も見せる油断のならないアンビエント・ミニマル。

2012-06-07

Demdike Stare / Elemental (2012)

Demdike Stare / Elemental (2012)

ミニマル・ダブやエレクトロニカ、ノイズを通過した世代が、80年代の Lewis&Gilbert などの工業神秘主義的な世界をドローン・フォーマットで再構築したようなシャーマニック・インダストリアル。凝ったデザインのジャケットを含めて完成度が高い。4部作のEPのうち前半の2枚を収録した2CD。

2012-06-05

Auntie Flo / Future Rhythm Machine (2012)

Auntie Flo / Future Rhythm Machine (2012)

アルバム・タイトルからマシーナリーで無機質な音を想像していたが、聴いてみたらこれがかなりの肩すかしで、トロピカルな脱力系辺境ハウスだった。まあジャケットもそんな感じだけど。ただし、ユル〜い中にも凝ったサウンド・プロダクションが詰め込まれてていて、これはこれで面白い。

2012-06-03

Cornershop / Urban Turban (2012)

Cornershop / Urban Turban (2012)

デビュー作以来、久々に買ってみた。もう8作目というからそれなりに変遷があったのだろうが、雑食系のエスノ・ファンクなのはそのまま。デビュー当時のバングラとかブリット・ポップ的な詰め込んだ感じは無くなって、シンプルでライトだけど足腰は強くて粘っこい。シンセ・ウェイヴな風味がファンキー。

The Green Kingdom / Egress (2012)

The Green Kingdom / Egress (2012)

Michael Cottoneによるソロ・プロジェクトThe Green Kingdomの4作目。一貫してギターを主体に微かなエレクトロニクス、ノイズ、フィールド録音を散りばめた自然回帰的なスタイルの人で、今作もフォークトロニカ的なところもある、穏やかなアンビエント・ドローン。