2012-08-30

Dungen / Skit I Allt (2010)

Dungen / Skit I Allt (2010)

スウェーデンのサイケバンドの6作目。ピアノやストリングスも入ったカラフルなサイケ・ポップなんだけど、プログレ的な展開があったり、手数の多いドラムやロングトーンのファズ・ギターが要所要所を締めていて、見た目ほど甘くない。ソング・ライティングもベテランの風合い。


2012-08-28

Barn Owl / Lost in the Glare (2011)

Barn Owl / Lost in the Glare (2011)

相変わらずサイケデリック・ドローンなセカンド。前作の、北方系シャーマニズムを思わせる異教的な荒々しさは若干薄れ、ファズも抑え気味で、中期のPopol Vuhの様なところもある。アニミズムから一神教への移行といったところか。

2012-08-27

ASC / Out of Sync (2012)

ASC / Out of Sync (2012)

元々はドラムンベースやエクスペリメンタル・ヒップホップをやってた人だけど、今作はこれまでのキャリアを収束させつつ、かなり落ち着いた覚醒的な音を奏でる。アンビエント・エレクトロニカな音響を背景に、様々なビートが要所要所に配置された、石庭の様な風情のベース・ミュージック。

2012-08-26

Oren Ambarchi / Sagittarian Domain (2012)

Oren Ambarchi / Sagittarian Domain (2012)

Sunn O)))周辺や灰野敬二とのコラボでしか知らないけど、このソロはかなりストレートでシンプル。1曲33分、延々と続く抑制されたミニマルなビートが、徐々に盛り上がってバーストしていくカタルシス・・・。でもピークは若干抑えめで、プラトーも長くは続かないのがちょっと物足りないかな。最後は弦楽パートでチルアウト。

2012-08-22

Psychedelic Horseshit / Laced (2011)

Psychedelic Horseshit / Laced (2011)

shit-gazeと本人達が名乗っている割には案外クリーンでエレクトロな音だけど、その分壊れ具合がパワーアップして聞こえる。タガが外れた馬鹿笑いが似合う怪作なんだけど、ちゃんと計算されたところもあって、敢えてマッドなことやってます〜的な白々しさが無いのが良い。

2012-08-21

Dignan Porch / Nothing Bad Will Ever Happen (2012)

Dignan Porch / Nothing Bad Will Ever Happen (2012)

よくあるナイーブなガレージ系DIYロックと言ってしまえばそれまでなんだけど、突進力の拙いところや、キラリと光るメロディー、キーボードのセンスとかにどこか引っかかるものがあって、嫌いじゃない。

2012-08-20

Amen Dunes / Through Donkey Jaw (2011)

Amen Dunes / Through Donkey Jaw (2011)

リバーブに塗れたサイケ・フォークかと思えば、ローファイなビートのザラついた曲、スーサイド的な混沌、フィルム・ノワールな空気感もあって飽きない。ラストのTomorrow Never Knowsはカバーじゃないけど、異形の本家取のようにも聞こえる。これでセンス一発のほぼワンテイクの録音だというから、かなりの才能と見た。声も良い。

2012-08-19

Conrad Schnitzler / Zug - Reshaped & Remodeled (2012)

Conrad Schnitzler / Zug - Reshaped & Remodeled (2012)

Zug(2010)Con-Struct(2011)に続く最新モデルはRicardo Villalobos リミックス添加。それ以外の曲は旧モデルと重なるので無駄と言えば無駄だけど、スキモノならこの長尺2トラックのために買っても損はない。アナログで持っておくという手もあるけど。

2012-08-18

Spiritualized / Sweet Heart Sweet Light (2012)

Spiritualized / Sweet Heart Sweet Light (2012)

いつになく等身大のジェイソン・ピアース、といった感じでナチュラルな作風の曲が並ぶSpiritualized最新作。良い感じで枯れてきているんじゃないでしょうか。とか言っても、シングル・カットされた Hey Jane が一番好きだったりするのだが。

2012-08-16

Moon Duo, Psychic Ills / Zoned b/w Take Me with You (2012)

Moon Duo, Psychic Ills / Zoned b/w Take Me with You (2012)

またまたMoon Duo。今回はPsychic Illsとのスプリットシングルで短めの曲が1曲だけど、相変わらずこちらのツボを突く安心の酩酊ガレージサイケ。あんまり好みじゃないPsychic Illsも、これはゆるゆるで良い感じの1曲。

2012-08-13

Jürgen Müller / Science Of The Sea (2012)

Jürgen Müller / Science Of The Sea (2012)

ドイツの海洋学者が1982年に限定リリースした作品の再発。古き良きSkyレーベルっぽいジャーマン・エレクトロとアンビエント的なトリートメントの絶妙なブレンドで、イノヤマ・ランドを思わせる。こういうのって、ありそうでなかなか無いので貴重かも。珊瑚礁の海に潜った時のようなパノラマ感。


2012-08-11

Moon Duo / High Over Blue (2012)

Moon Duo / High Over Blue (2012)

10inchアナログのA面に1曲のみの収録、B面はエッチング作品で、なんだか損した気分・・・。でも21分に渡る収録曲は、これまで以上に酩酊感たっぷりで素晴らしい。ゆっくりと上昇していくミニマル・ガレージ・サイケデリック。

2012-08-10

Adrian Sherwood / Survival & Resistance (2012)

Adrian Sherwood / Survival & Resistance (2012)

久々のソロ3作目。今までのソロは良くも悪くも彼のイメージ通りの作風だったが、今回は一聴すると派手さのない、ダブ以外の要素も取り入れたダウン・テンポ。
でもこれが中々深くて聞き応えがある。今までの中で一番好きかも。

2012-08-09

J.Hanson / Blood Orange (2010)

J.Hanson / Blood Orange (2010)

今の時代にわざわざカセットテープでリリースされた、アナログ・シンセとスプリング・リバーブを多用したアンビエント音響。ガムラン的な曲も今時そうそう無いようなアナクロな手法で、全体的にシンプルでリニアな印象の曲が並ぶ。でも、それらがなんとも言えない味になっているのは狙い通りなのかも。


2012-08-07

Mpala Garoo / Ou Du Monde (2012)

Mpala Garoo / Ou Du Monde (2012)

Aguirre Recordsから出ていたカセット作品のCD再発。この季節、リゾート先で脱力するのに最適な、ゆるゆるとしたギター・メインのアンビエント。ポップ過ぎずシリアス過ぎず、良い案配のバランスで聞きやすい。

2012-08-05

Ursprung / ST (2012)

Ursprung / ST (2012)

普段は結構ハードなミニマル・テクノをやってるPantha Du Prince他によるアンビエント・エレクトロニカ。売り文句の「ギターをメインにしないDurutti Column」というのは言い過ぎにしても、中々凝ったプロダクションで、アンビエントとリスニングの間で微妙なバランスを保った佳作。

2012-08-04

Resoe / The Black Void of Space (2011)

Resoe / The Black Void of Space (2011)

Basic Channelの流れをくむ、Echocord(デンマーク)を拠点にしたResoeの1stアルバム。最近多いアンビエント系ではなく、ベルリン・ミニマル寄りでダブステップの要素もある、エッジの立ったミニマル・ダブ。ひんやりとしてて気持ち良い。

2012-08-01

Kluster / Klusterstrasse 69-72 (2012)

Kluster / Klusterstrasse 69-72 (2012)

Conrad Schnitzlerの8枚組LPボックスセットや6本組カセット・ボックスを出してるレーベルから出た、最初期Klusterの未発表音源を集めた8枚組LPボックスセット。音源的には前にQbicoから出た6枚組LPボックス・Kluster and Friends 1969-1972と重なる曲もあるようだけど、ここまで来ると私のような生半可なファンにはよく分からない世界。でも装丁も凝ってるので、持っているだけで満足。