2012-09-30

Seahawks / Aquadisco (2012)

Seahawks / Aquadisco (2012)

Jon TyeのSeahawksの多分新作。タイトルのとおり、暖かい海にぷかぷか浮かんだ様な気分になるバレアリック・チルアウト。アートワークも含めて、どこか90年代っぽいコンセプトでOrbを思わせる。

2012-09-26

Flying Lotus / Until The Quiet Comes (2012)

Flying Lotus / Until The Quiet Comes (2012)

前作の Cosmogramma と較べると音数が減り、エッジも丸くなってラウンジっぽい印象の4作目。
ビート・シーンという括りを外して聴けば、巷の「革新的」とか「オンリー・ワンなスタイル」とかいう評判は的外れに思えるが、面白いことは確か。出自はともかく、今日的なアブストラクト・ジャズだと思えば素直に聴ける。





2012-09-23

Austin Cesear / Cruise Forever (2012)

Austin Cesear / Cruise Forever (2012)

Public Informationからの最新作は、シャーマニックなノイズとインダストリアル・ファンクなボトムがいい感じのミニマル・テクノ。アンビエント・ダブな音響もあって、この辺が好きな人はたまらんでしょう。

2012-09-22

Expo '70 / Beguiled Entropy (2012)

Expo '70 / Beguiled Entropy (2012)

"Psychosis"では絵に描いた様なギター系ドゥーム・ドローンだったけど、今回はシンセを前面に出したコズミック・ドローン。暗黒っぷりは変わりないけど。
Electronic Meditation〜AtemまでのOhr時代のTangerine Dreamが乗り移ったみたい。

2012-09-20

Sun Araw / Beach Head (2008)

Sun Araw / Beach Head (2008)

過去への拘りもてらいもなく、やりたい事をただやっているんであろう、新世代のサイケ・ソロユニットのデビュー作再発。ベタなくらいにズブズブなサイケ・ドローンにダブっぽさもあって、気持ち良い。ジャケやタイトル通りの脳天気さがもっとあると、更に良かったかな。


2012-09-18

Oren Ambarchi / Audience of One (2012)

Oren Ambarchi  / Audience of One (2012)

クリアなトーンの短いパッセージを軸にした曲やボーカル曲もあってアンビエント寄りな側面もあるけど、聞き所は2曲目の33分余りの長尺曲。静かなドローンで始まり、徐々に抑制された大熱量のフィードバックが荒れ狂うという、いつものパターンではあるけど、細部まで凝った作りで聴き応えたっぷり。

2012-09-17

Mala / Mala in Cuba (2012)

Mala / Mala in Cuba (2012)

Digital MystikzのMalaがGiles Petersonと組み、キューバ音楽を素材に、その強靱なリズムとサウダージな空気感を失うことなくダブステップにコンバートした逸品。
時代も方法論も違うが、イコライジングとエフェクトだけでキューバ音楽を強力なダブワイズに仕立てた、Bill Laswellの Havana Mood (Rhum and Bass version)というかつての傑作に似た試みは、十分に成功している。

2012-09-16

Thee oh Sees / Putrifiers II (2012)

Thee oh Sees / Putrifiers II (2012)

サンフランシスコのガレージ/サーフ・バンドの新作。今回はちょっとフォーキーなテイストも入ってサイケ感強めで若干丸くなった気もするけど、基本的にはジャンクな荒々しさとスピード感にスイートなメロディー、というスタイルはそのまま。破綻しそうでしない、ギリギリのバランス感覚が良い。

2012-09-14

Seekersinternational / The Call From Below (2012)

Seekersinternational / The Call From Below (2012)

ルーツ系ダブからドラムやベース等の楽器音を取り去って、本来なら装飾音である残響だけを取り出し、そこにエレクトロニックなトリートメント施す。すると、これがなんとも気持ちの良いアンビエント音響に。これぞアンビエント・ダブ。

2012-09-12

Pausal / Forms (2012)

Pausal / Forms (2012)

正統派の天上系アンビエント・ドローン。パッド系の音色に混じって自然音や具象音が織り込まれ、繊細な陰影を描きながらゆっくりと上昇して行く。最初はちょっとイージー過ぎ?とも思ったが、聴くほどに結構深い。

2012-09-11

Astral Social Club / Magic Smile (2012)

Astral Social Club / Magic Smile (2012)

多彩な作品を出し続けるNeil Campbell の天上音楽ユニットの新作。別名義のVibracathedral Orchestraでやってる様なトライバルなサイケデリックとは違って、こちらはケミカル・タイプ。Faust Ⅳ、Sun Ra、ミニマル・テクノ、ノイズなどを掻き混ぜて、その上澄みをエディットで延々と繋いだ様なピーク感が持続する。

2012-09-10

Blue Daisy x Unknown Shapes / Bedtime Stories (2012)

Blue Daisy x Unknown Shapes / Bedtime Stories (2012)

煙モクモク過ぎて何が何だかよく分かんないくらいスモーキー&ファット&ダビーなエクスペリメンタル・ヒップホップ。って言うかビートは既にバックグラウンド・ノイズでしかない。宇宙。

2012-09-08

Motion Sickness Of Time Travel / ST (2012)

Motion Sickness Of Time Travel / ST (2012)

Grouperなどのノイズ含有タイプではない、エレクトロニクス+リバーブ+女性ヴォイスによるアンビエント・ドローン。博物学的な視点による自然回帰的な作風なのは前作の Dreamcatcherと同様で、よりディープでドリーミーになったCD2枚組。

2012-09-07

Ricardo Villalobos / Dependent and Happy (2012)

Ricardo Villalobos / Dependent and Happy (2012)

チリアンという枠に収まらずミニマル・シーン全体を引っ張るRicardo Villalobos、アルバムとしては4年ぶりのこの新作は、CDと12インチ3部作・計5枚のアナログでリリース。
これまでより内省的な印象で幾分音数も少なめだけど、やはり他とは音の強度が違う。一見シンプルに見えて実は複雑&強靱なリズムの粒子が渦巻く、クールなエネルギーに満ちた世界。

2012-09-05

Nadja / Excision (2012)

Nadja / Excision (2012)

カナダの2人組轟音系ドローン・ユニットのスプリット音源を集めた2CD。ドュームっぽい音色がそこかしこに聴こえるけど、総じてSunn O)))なんかよりは円やかで聴きやすい。
爆音で高音圧を浴びるのも良し、静かに流して荒涼としたアンビエント・ドローンとして楽しむのも良し。

2012-09-04

Mirroring / Foreign Body (2012)

Mirroring / Foreign Body (2012)

Tiny VipersのJesy FortinoとGrouperのLiz Harrisによるドローン・フォーク・ユニット。ザラッとした残響に塗れながらも、ちょっと聴いたらスイートなので4ADっぽい耽美系?と油断したら、次第に鈍器の様なシューゲイズなドローンに覆わて行き、Grouper同様のパースペクティブが広がる。Jesy Fortinoのアコギ&ヴォーカルは、そんな背景の上に点描で描いた近景の風情で美しい。

2012-09-03

Orb feat. Lee Scratch Perry / The Orbserver in the Star House

Orb feat. Lee Scratch Perry / The Orbserver in the Star House

Orb名義でありながら、リー・ペリーのソロのバックをOrbが務めたかのような、かなりルーツ寄りの音になっているのは、御大に敬意を表したということか。Orbも元々ダブ抜きにはありえないので、全然違和感は無い。
まあ、彼の声が乗ればバックがどんなトラックでもそこはリー・ペリー・ワールド。Orb Sound Systemを従えたLee Scratch Perryって感じ。


2012-09-01

Irmin Schmidt & The Inner Space / Kamasutra (1969)

Irmin Schmidt & The Inner Space / Kamasutra (1969)

Monster Movie 発売前の、ほぼCanオリジナル・メンバーによるサウンドトラック。カーマスートラがテーマの映画だけあってラーガ・サイケデリックだけど、シタールとかタブラは使ってない。しかしアダルト映画に、この誰が聴いてもCan以外の何者でもない音が合っていたのかどうか・・・。「エマニエル夫人」の Larks' Tongues in Aspicほどの違和感は無いと思うけど。
You Doo Lightなマルコム・ムーニーのボーカル曲もあり。