2013-02-27

Papir / Papir III (2013)

デンマークのインプロ・サイケデリック・トリオの3作目。前作と同じく、ゆったりと天翔る様な、でもボトムは結構太い、陽性のサイケ感が眩しいストロング・スタイル。特に、Hallogalloっぽいイントロから次第にバーストしていく5曲目が最高。

2013-02-26

Pixel / Mantle (2013)

一連のRaster-Notonの作品同様、パルス、グリッチ、ホワイトノイズ、共振音のみで構成された還元主義的テクノ音響。Byetone なんかよりもっと削ぎ落とした感じだけど、余計な音が無い分、ビートが際立つ。

2013-02-25

Endless Boogie / Long Island (2013)

NYのバンドの3作目。ちょっと聴くと、ジャケやバンド名からイメージするオールド・スタイルな想定内の音なんだけど、やたら長尺な曲を聴くうちに、これが結構侮れないことに気づく。リフ主体の分かりやすいブルース・サイケと、お約束な大仰さが殆ど無い、淡々としたミニマルな展開との相性が意外に良く、やたら渋い。

2013-02-24

Bitchin Bajas / Vibraquatic (2012)

Moon Duoとのスプリットも出している、Caveのメンバーのソロ・プロジェクト。Terry Riley の Shri Camelっぽい目眩くシンセ曼荼羅に、クラウトロックなコズミック感が加わった様なサイケデリック・アンビエント。サックスのループやテクノ・ラーガなどの意外性のある仕掛けも楽しい。

2013-02-23

Stephen O'Malley & Steve Noble / St. Francis Duo (2012)

ドラムス&パーカッションのSteve Nobleとのデュオ・ライブ。二人とも手数も多いが、多彩なテクニックと巧みな緩急で冗長さが無く、4つのパートとも緊張感に溢れる。基本インプロだけど、ジャズの要素も○○○的なところも無い、ロックのDNAがギュッと詰まったダイナミックな1枚。

2013-02-18

Cyclopean / ST (2013)



Jaki Liebezeit、Irmin Schmidt、Bernd FriedmannとJono Podmoreから成る新ユニット。方向性としてはBernd Friedmannの最近のソロやLiebezeit & Friedmannに近いけど、若干ストレートでリニアな音。Spoonからのリリースだし、メンバー的にもこれってCanのリユニオン?って感じだけど、そういう先入観で聴くとちょっと違うような気もする。

2013-02-17

Anthroprophh / ST (2013)

Paul Allen(The Heads のリードギター)のソロ。トライバルなパーカッションやドローン、ミニマルなリフに乗せて、轟音系・フィードバック系のギター、時にエレクトロニクスがのたうつ。高音圧で暴れまくるタイプじゃなく、ちょっと抑えたシャーマニックな雰囲気もあって、なんとなくAgtation Freeを思わせるところもある。

2013-02-13

Föllakzoid / II (2013)

チリのサンティアゴで活動する若手サイケバンドの2作目。デビューEPに続いて、Neu!とCanとMoon Duoがごちゃ混ぜになったハンマービート・サイケなのは相変わらずだけど、今作はもう少し幅が広がってスケールアップ。ギターが暴れまくるTago Magoって感じでかっこいい。

2013-02-12

Psychic Ills / One Track Mind (2013)

個人的にはなんか苦手だったPsychic Illsの最新作。前に聴いたMoon Duoとのスプリットの曲の様な、鬱々とした世界からガラッと変わってテキサス・サイケの流れをくむ、乾いたサイケデリアになっていてびっくり。ロックンロール度の高いこの路線の方が好みだなー。

2013-02-07

Monopoly Child Star Searchers / The Garnet Toucan (2012)

チープなシンセが大活躍するモンドなトライバル・ドローンというスタイルはそのままに、前作の"Bamboo For Two"と較べると、より怪しい密林風味を効かせた今作。やさぐれたマーティン・デニーの"Exotic Moog"って感じ。

2013-02-05

Burnt Friedman / Zokuhen (2012)

前作のBokobokoの文字通りZokuhen的な内容の、ポリリズミック・ビーツ・アンサンブル。アフロとかトライバルっていうタームを軽く飛び越えたハネるビートは一見軽めだけど、驚くほど複雑な構造。ホルガー抜きのCanの、正統的進化っていう気もする。