2012-12-30

Appalache / Sourire (2012)

フランス人のJulien Magotという人の、ギターがメインのフリースタイル・ソロプロジェクト。ドラムやベースも自分で弾いてるっぽい。耽美系シューゲイズかと思えばガレージサイケ、捻くれたチェンバーロックで始まってアンビエントから一転轟音炸裂、でもなんとなくブルース的な展開とか、オフ気味の録音を含めてクセがあるけど、かなり面白い。

En / Already Gone (2012)

無機質なジャケットのイメージとは違った、涅槃系アンビエント・ドローン。パッド系の音だけが延々と続くタイプではなくて、繊細にプロセッシングされた生音やアコースティックな音が揺らめく。

2012-12-26

Superstorms / ST (2012)

Trouble Books のメンバー、Mike Tolanによるソロユニットのデビュー作。本家の作風とは違って、ビリビリと空気を震わすハーシュノイズに塗れた、巨大な熱量を感じる爆音系ギター・ドローン。でもデカい音で聴くと表情豊かで、表面のノイズの向こう側に繊細な世界が広がり、Fenneszっぽいところもある。

2012-12-25

Vatican Shadow / Ornamented Walls (2012)

前作ではミニマル・テクノな要素もあったけど、今回はマシーナリーさが後退したゴシック・インダストリアル・ノイズ。やっぱりTG、SPK、WH、COIL辺りのラインがルーツなんだろうな。反キリスト、反シオニズム的なテーマからは、亡きMuslimgauzeの影響も垣間見える。

2012-12-24

Vladislav Delay / Kuopio (2012)

Basic Channel を経てMoritz Von Oswald Trioのメンバーでもある Sasu Ripatti の、Raster-Notonからのソロ・ユニット3作目。ミニマルダブの系譜を継承しつつ、緻密に構成された有機的なテクスチャー、それに絡みつく屈折したビートがクールで意外に攻撃的。
今年のベスト10とかやる気は無いけど、これはかなり上位に入るであろう1枚。

2012-12-22

Adrian Sherwood / Recovery Time (2012)

今年出た久々のソロ3作目「Survival & Resistance」のセルフ・リミックス。オリジナルはチルアウトなベース・ミュージックで、それまでとは違った路線でかなりの佳作。今作はビートの強化がされていて格好いいんだけど、敢えて言えば意外性が無い。そろそろ自分の作品のリミックスは他の人、特に若い世代に全面的に任せた方が良いんじゃないかなー。

2012-12-18

Luke Hess / Keep On (2012)

デトロイト系の粘りのあるボトムと、Echocordらしいダブ・テクノな空間処理がうまく絡み合った3年振りの新作。ゆったりしたノリで派手さは無いけど、聴けば聴くほどファンキー&ディープで良い仕事してる。

2012-12-17

Glitter Wizard / Solar Hits (2011)

Hawkwind的なジャムっぽさと、Black Sabbathみたいなリフ主体のヘビメタな要素が合体したような、でもノリが良くってスピード感に溢れるサイケ。いかにもなジャケットがこれまたB級感に溢れていて分かりやすい。


2012-12-12

Katabatic / Heavy Water (2012)

ポルトガルのポストロック・バンドの1st。音はテクニカルで結構ヘヴィだけどラウドな感じじゃなく、北欧の同系のバンドっぽい、メロディーで聴かせるクリアなタイプ。個人的にはもっと破綻があってもいいかな。

2012-12-10

Fluorescent Heights / Tourism (2012)

スウェーデンの新人による、水中を漂う様なローファイ・アンビエント。ハイエンドとローエンドを切り落とした音は確かにそんな雰囲気で、メランコリックなメロディーも相まって妙に懐かしい。ちょっとRoedeliusのSelbstportraitシリーズっぽいところも。
ウォーター・フィルターっていうコンセプトはInoyama-Landとか前からあるけど、これはローファイと言った方が相応しい気がする。


2012-12-09

Taylor Deupree / Faint (2012)

ソロとしては2年ぶりの新作の、これは通常盤。限定盤と収録内容は同じだし、フォトカードとかは結局しまっておくだけだろうからこれで十分(と自分に言い聞かせる)。
傾向としては前作の Shoalsに似ていて、よりアンビエント・ドローン色が強く、ギターは気をつけて聴かないと聞こえないほど。既に円熟の味の自然回帰系アンビエント。

2012-12-05

Rangers / Pan Am Stories (2012)

一見ラフで妙に明るいけど、なんとなくシニカルな雰囲気も漂うローファイ・サイケポップ。パクス・アメリカーナな気分の不良WASPの傍若無人な観光旅行、的な。足はもちろん、かつてのUSフラッグキャリア、パンナムで。
まあそんな解釈はともかく、温くてガサツだけど完成度高し。

2012-12-03

Forma / Off - On (2012)

NYのシンセ・ポップ・ユニットの 2nd。La DusseldorfやAshraみたいな、テクノポップ的な上昇志向の無い、ほのぼのとした時代に立ち返ったような純正テクノワールド。テクノ耳の若い世代には斬新で新しい音なんだろうけど、一通り通過してきた耳にもベタ過ぎて反対に新鮮で面白い。








2012-12-01

Raime / Quarter Turns Over A Living Line (2012)

テクノ的なアプローチやゴシック・インダストリアル、ノイズなどを取り混ぜながら奏でられる、異教的でクルーエルな音響。原初的な力の顕現のような荒々しさと、儀典音楽的な端整さを併せ持つ。系統としては4AD的。音楽性は違うけど、何故かVirgin Prunesを思い出した。


2012-11-28

Karenn / Sheworks 004 (2012)

Blawan & Pariahによる新ユニットの重量級ヴァイナル2枚組。ただのノイズ・インダストリアルテクノに終わらない、微妙なファンキーさがポイントのベテランの味。太くて激重。

2012-11-25

Naomi Punk / The Feeling (2012)

独特のタイム感覚のリフと、デチューン気味のギター・トーンがなんか新しくてクセになる、ある意味ポップでミニマルなローファイ・パンク。アメリカの男女3人組のこれがデビュー作らしいけど、さて次作はどう出るか、楽しみなバンド。

2012-11-24

Jah Wobble & Keith Levene / Yin & Yang (2012)

P.I.L以来のコラボ。思ったよりは随分とリラックスした印象だけど、Keith Leveneのささくれたギターの感触はJah Wobbleのソロ他の諸作とは全く違ったテイストを生んでいてスリリング。ドラムも良い。
Keith Leveneって最近、目立った活動はしてないのはなんでだろう。昔のソロはかなり格好良かったのに。Metal Box in Dubもリリースして欲しいけど、無理だろーなー。



2012-11-20

Mi Ami / Decade (2012)

ユニットの片割れ、Ital のソロと同じ系統のバレアリックな変態系プログレ・ハウス。元々パンクバンドだったからか、ガレージっぽい歪みや音の鳴りを引きずっていて、プラスチックな狂躁にワイルドさがブーストされて良い感じ。

2012-11-17

Ozric Tentacles / Paper Monkeys (2011)

どのアルバムを聴いても殆ど金太郎飴状態のホークウィンド進化型のスペース・ロック、Ozric Tentacles最新作。まあ相変わらずのサウンドなんだけど、これまで以上にTechno化というか、Eat Static化しているのがポイントと言えばポイント。

2012-11-15

Lymbyc Systym / Symbolyst (2012)

アリゾナの兄弟デュオの3作目。ポストロックという枠組みだけど、実際聴いてみれば結構ラウンジ寄りで、ゆったりドリーミー。でもビートのエッジが立っているので、そのうちダイナミックなノリに聴こえてくるから不思議。Natural Calamity系、というのは言い過ぎかな。ジャケットからの連想では、増殖する粘菌の観察、って感じ。